椎間板ヘルニアの手術

ヘルニアで手術が必要なとき

昔は、椎間板ヘルニアになると飛び出た髄核を早急に取り除く必要があると考えられていました。そのため、「ヘルニア=手術必須」というイメージをもっている人も少なくありません。

 

しかし、画像検査の進歩によって髄核が自然吸収されることがわかってからは、体に負担のかかる手術をすぐにはせず、2〜3ヶ月は様子を見るケースも増えています。

 

一方で、下半身のマヒや足のしびれといった腰痛以外の症状があったり、日常生活にも支障がでるような重度のヘルニアの場合は、今もなお手術が有効な治療法です。

 

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ヘルニア手術の種類

ヘルニアの手術には様々な方法があります。必ずしも入院が必要なわけではなく、日帰りで受けられるものもあるので、症状・手術法によっては1日で痛みをなくすことも可能です。

 

ラブ法

ラブ法は椎間板ヘルニアの手術でもっとも一般的な方法です。全身麻酔をかけて背中側の患部を切開し椎骨の後ろを削ってから、飛び出た髄核を摘出します。

 

手術時間は30分〜1時間程度ですが、全身麻酔を行う時間も必要です。そのため、結果的に2〜3時間は手術室に入ることになります。

 

入院期間は術後の経過によって変わりますが、早ければ1週間、長くて3週間程度です。

 

マイクロラブ法

直接患部を見るラブ法に対して、マイクロ顕微鏡で患部を見る手術方法がマイクロラブ法です。髄核の摘出という目的はラブ法もマイクロラブ法も同じですが、マイクロラブ法のほうが切開部分が小さくなります。

 

ラブ法よりも体への負担が少なく、キズの治りも早いのがメリットです。入院期間もマイクロラブ法のほうが短く、1週間から10日程度で退院できます。

 

MED法

MED法は、内視鏡下髄核摘出術とも呼ばれる手術方法です。全身麻酔をしてから背中側を切開して、内視鏡を挿入します。

 

モニターに写しだされた映像を見ながらヘルニア部分を摘出するので、傷口がさらに小さくすむのが利点です。術後の痛みの少なさ、回復の早さもメリットになります。

 

手術時間は1時間程度で、入院期間は1〜2週間です。

 

ラブ法とくらべてメリットが多い手術法ですが、内視鏡の熟練の技術が求められます。そうした理由から、MED法をおこなう病院が少なく受けにくいというのがデメリットです。

 

PLDD法

PLDD法はレーザー治療で、飛び出たヘルニア部分ではなく椎間板の中の髄核を減らす手術方法になります。

 

摘出するのではなく、レーザーによって髄核を焼き切り、突き出した髄核を椎間板に戻すのが目的です。

 

手術時間は15〜40分と短く、日帰り可能な手術になります。入院が必要なケースでも1〜2日で退院可能です。

 

ただし、PLDD法は保険適用外のため、高額な費用が必要というデメリットもあります。

 

PN法

PN法は経皮的髄核摘出術と呼ばれる手術法です。椎間板の中に残っている髄核の一部を取り出すので、ヘルニア部分を摘出せずとも神経の圧迫を少なくできます。

 

手術時間は30分〜1時間で、PLDD法と同じく日帰り可能です。

 

背中側の皮膚に針を刺すという方法ですから、後遺症の心配も少なく安全度も高くなっています。PLDD法とちがって、保険適用可能な点もメリットです。

 

日帰り手術を受けれる条件

日帰り可能なPLDD法やPN法は、体への負担も少なく回復も早い手術です。しかし、重度のヘルニアにたいしては行えない場合もあります。

 

  • 神経症状やマヒが少ない
  • ヘルニアがそれほど大きくない
  • 椎間板が完全に破れていない
  • ヘルニア以外の椎間板・脊椎の変形がない

 

以上のような条件を満たしていれば、PLDD法やPN法での手術を受けることが可能です。

 

また、基本的には日帰り可能ですが、術後の経過によっては入院が必要な場合もあります。入院期間は数日と長くないものの、症状次第で変わる点は覚えておきましょう。

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